【長井市・もりもりの森】旅行会社に向けたインスペクションを行いました

アルカディア活動日誌

2026年7月13日(月)

海の京都DMOのJesse Efronさん、株式会社みたての庄司さん、長井市観光文化交流課の白田さんと『もりもりの森』にて旅行会社に向けたインスペクションを行いました。

里山の時間そのものを旅にする「もりもりの森」

「やまがたもりもりの森」は、元JICA職員の鈴木貴子さんがUターンをきっかけに立ち上げた、子どもから大人まで楽しめる“心と体を満たす秘密基地”。

先祖代々続いてきた里山を舞台に、森遊びや里山暮らし体験、リトリート、DIYなど、自然や地域の暮らしに触れるさまざまな体験を展開しています。

今回のインスペクションでは、施設を実際に歩きながら、もりもりの森がどのような場所なのか、そして旅行商品としてどんな時間を提供できるのかを体験しました。

「ただいま」と言いたくなる、里山の秘密基地

鈴木さんには、割烹着姿で施設を案内していただきました。

森の中を歩きながら目に入ってくるのは、自然だけではありません。

昔からこの場所にあった建物や、手を加えながら新たな役割を与えられた空間など、里山の暮らしの気配がそこかしこに残っています。

もりもりの森では、蔵や農小屋などをセルフリノベーションし、懐かしさを残しながらも、今の時代に楽しめる空間へと生まれ変わらせています。

そのため、観光施設に訪れるというよりも、誰かの暮らしの中に少しお邪魔するような感覚があります。

以前、やまがたアルカディア観光局で実施したツアーでも、この場所を舞台に森遊びや薪割り、火起こし、ピザ焼き、芋煮づくりなど、親子で里山の時間を楽しむプログラムを造成しました。

和と洋が交わる、新しい空間

今回特に印象に残ったのが、最近建てられたログハウス。

木の温もりを感じる洋の雰囲気の中に、どこか日本の暮らしを感じさせる要素が入り、和と洋が自然に交差したような空間に仕上がっていました。

「森の中の施設」と聞くと、自然そのものを楽しむ場所を想像するかもしれません。

けれど、もりもりの森には、自然の中で過ごすための「居場所」があります。

森で遊ぶ。建物の中で過ごす。人と話す。何かをつくる。

そんなふうに、その日の気分に合わせて過ごし方を選べることも、この場所の魅力のひとつなのだと感じました。

庭の花を摘んで、花を囲んで話す

施設をひと通り案内していただいた後は、庭園へ。

この日は庭に咲く花を自分たちで摘み、摘んだ花を活けながら、鈴木さんを囲んで対談を行いました。

自分で摘んだ花を手に取ると、普段なら何気なく見ている草花も少し違って見えてきます。

花を選び、枝や花の向きを考えながら器に活けていく。

その時間の中に自然と会話が生まれ、鮮やかな色彩と花の香りに包まれながら、ゆっくりと時間が流れていきました。

こうした「何かをしながら話す」という時間も、もりもりの森ならではの体験なのかもしれません。

里山の恵みを、そのままいただく

対談のお供には、井戸水とドクダミ茶、桑の葉茶、そして畑で採れたトマトやナス漬などを振る舞っていただきました。

特別な料理というわけではありません。

けれど、その場所で採れたものを、その場所の水でいただく。

そんな何気ない一つひとつの体験から、ここで営まれている暮らしを感じることができます。

もりもりの森が提供しているのは、単純な「自然体験」だけではなく、自然の中にある暮らしや、人とのつながりまで含めた“里山の時間”なのだと思います。

「何をするか」だけではなく「どう過ごすか」

今回のインスペクションでは、現在実施しているプランのブラッシュアップや、今後の旅行商品の可能性についても、さまざまな意見を交わしました。

もりもりの森では、森遊びや里山体験だけでなく、リトリート、書道、DIYなど、その時期や参加者に合わせたさまざまな体験が展開されています。

旅行商品をつくる際には、「何を体験するか」を考えることが多くあります。

しかし今回ここで過ごしてみて感じたのは、「何をするか」だけではなく、「どんな時間を過ごしてもらうか」が大切なのだということ。

花を摘み、花を活け、庭を眺めながら話をする。

お茶を飲み、採れた野菜を味わう。

森を歩き、木々の音を聞く。

そうした一つひとつの小さな時間が積み重なって、その土地でしか味わえない旅になっていくのだと思います。

これからの「もりもりの森」にも注目

現在、もりもりの森では古民家再生など、新たな取り組みも進めているとのこと。

これまで大切にしてきた里山の環境や暮らしを残しながら、新しい場所や体験が少しずつ加わっていくことで、これからどのような森になっていくのか、ますます楽しみです。

長井を訪れた人が、観光地を「見る」だけではなく、地域の自然や暮らしの中に入り、そこで過ごす。

もりもりの森は、そんな旅をつくる上で、これからもさまざまな可能性を持った場所だと感じました。

 

やまがたアルカディア観光局ではこちらのツアーを開催しました。
親子でとっておきの森時間 〜やまがたもりもりの森で過ごす特別な1泊2日の里山旅〜
鈴木酒造店長井蔵「甦る」応援ツアー 田んぼの草取りと、長井の人々とつながる交流旅
※上記は現在受付終了となっております。

■もりもりの森
Instagram:@yamagata_morimorinomori
〒993-0061
山形県長井市寺泉2615