飲む人の心を
満たす酒を
つくり続ける
伝統と革新
置賜地方の神社と日本酒、
そしてアートが出会う
〈OMIKIプロジェクト〉。
第一弾は、南陽市の東の麓酒造が
つくり、Gravityfreeが
アートラベルを制作しました。
いい酒のために心を向ける
今回のプロジェクトでアートラベルを制作するGravityfreeと熊野大社の権禰宜・北野さんは南陽市宮内にある東の麓酒造を来訪。明治29年創業の老舗酒蔵、東の麓酒造の伝統的な酒づくりについて理解を深めました。
繊細な手作業と管理が必要な酒づくりで東の麓酒造が大切にしているのは、一つひとつの作業をきっちりやりきり「もういいべは(これぐらいでいいだろう)」は言わないようにするということ。そして高価格帯の大吟醸も上撰・佳撰のお酒も決して手を抜かないということ。妥協しない実直な姿勢が貫かれています。
日本酒の味に沿うアート
見学を終えて、Gravityfreeのお二人は「酒蔵の雰囲気が感じられて良かったです。伝統的なやり方とサーマルタンクを使用した最新のやり方が両方あって刺激を受けました」(8gさん)、「念願の酒蔵見学で聞いてみたかったことが聞けました。東の麓酒造さんの味に沿うような絵を描きたいですね」(djowさん)と意気込みを語りました。
酒と熊野と東の麓
日本酒を神様にお供えし、祭礼の後に神聖な霊気が宿ったお酒を頂く文化があります。神事やお祝い事のときに登場する日本酒は、日本文化において大きな意味を持っています。昔は全国にある神社でそれぞれに酒をつくり、神様に供えた後、参拝客に振舞っていましたが、時代の流れとともに多くの神社が日本酒づくりをやめてしまいました。それ以来、神社で振る舞う酒は地元の酒造に依頼し、水と米だけの純米酒(吟醸・大吟醸)をご祈祷して振る舞うやり方が主流になっています。そんな歴史の流れのなかで、東の麓酒造は神社で出す日本酒をつくり続けてきました。
権禰宜の北野さんは「神職が祈りを捧げた神饌田の米から日本酒をつくり、年中行事のお祭りの後に皆さんと頂く、というのは理想ですね。東の麓酒造さんとGravityfreeさんのアートが組み合わさって、このプロジェクトを通して、日本酒が若い人たちに受け入れられるようになれば、米づくり、酒づくりをやってみたいという人も増えていくかもしれません」と、日本文化に期待を寄せています。
Gravityfree Gallery
Gravityfree
二人から成る絵画作家。複数単位の感性を軸に、″Gravityfree″という1つの作品を作り出す。音楽シーンに影響を受けて来た彼らの大きな特徴は、計画的かつ即興性の高いペインティングスタイルにあります。音楽や絵画、アート全般の根源的な共通点である、贈る側と受け取る側のコミュニケーションを楽しみつつ、FUJI ROCK FESTIVALを初め国内外の様々なシーンでのライブペイントショーや壁画制作など、絵画制作を中心に東京を拠点に創作活動を続けています。
OMIKIプロジェクトに
ついて
やまがたアルカディア観光局では、東洋のアルカディアと呼ばれる当地域のお土産開発プロジェクトの一環として、日本独自の文化である日本酒を通して世界に当地域を発信すべく、当地域の酒蔵と世界的に著名なグラフィックアーティストがタッグを組み、地域の神社に酒造りの成功をご祈祷していただいた上で、オリジナルの日本酒を開発。観光局のお土産として販売する「OMIKIプロジェクト」を進め、世界に「SAKE」のハイブランドとして「OMIKI」を販売・展開・プロモーションしていくプロジェクトです。