熊野大社

御由緒ある東北、熊野の信仰の拠点

日本三熊野、聖域の一つ

南陽市宮内地区の北端、広大な置賜盆地を見渡すことができる勝地に鎮座しているのが熊野大社です。熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、各大社)と長野県軽井沢町にある熊野皇大神社、そして南陽市の熊野大社は「日本三熊野」と称され広く信仰を集めてきました。
 熊野大社に伝わる『一山古今日記』には、大旦那として修復にあたった直江兼続の造営の棟札と、伊達政宗の棟札が並べて書き上げられていて、当時の有力者たちが篤く推尊してきたことがわかります。

最も尊い御神楽

地域の人々の信仰を集めながら、県外からの参拝客も絶えなかったという熊野大社。多くの参拝客の目的は、伊勢の神宮より直伝を許された御神楽「太々神楽だいだいかぐら」だったそうです。この御神楽は日本最古の最も尊い御神楽とされ、清和天皇の御代から宮中の儀式で舞われていたという「倭舞やまとまい」と、神楽人の長が舞う「人長舞にんちょうまい」は神宮のお祭りでは欠かすことのできないものでした。
 現在、熊野大社で奉納している御神楽は6種類。そのうち4つが伊勢から伝わり、熊野大社参宮が始まりました。太々神楽を奉納し熊野大神様のお力を頂戴する参宮は最も大切なお祭りで、1月から3月末(新春参宮)と10月、11月(秋参宮)の時期に行われています。

古代の神話を受け継ぐ

ご縁を結ばれた神様

熊野大神様は命の源「むすひ」の神様であり、生命を司り、男女の愛によって新しい生命を生み出し命を守ってくれるという御神徳があるとされています。
 また、本殿裏には3羽のうさぎが隠し彫りされていて、3羽全てを見つけると願いが叶う、良縁に恵まれる、と言い伝えられています。うさぎは神話のなかで神様同士のご縁を結んだ動物でもあり、熊野大社では月に一度、満月の夜に特別な縁結び祈願祭「月結び」を執り行っています。参列者限定の「たまゆら守」は一つひとつ水引を編んでつくられたお守りで、良縁を運ぶ祈りが込められています。

心のふるさと

本殿の御祭神のほか、広い境内には30柱の神様を祀る様々な社があり、古くから伝わる五穀豊穣や商売繁盛、交通安全、必勝祈願の祭典も伝えられています。毎月1日に行われる月次祭では国家隆昌、地域の安泰と崇敬者の弥栄を祈念。新嘗祭である秋祭ではその年の農作物の収穫を神様に奉告、感謝します。
人々の暮らしと深い関係にある祭典が現在まで継承されてきたのは、1200年もの長きにわたり、熊野大社が人々にとって心を寄せる存在であったことを表しています。

INFORMATION & MAP

宮内熊野大社
〒992-0472 山形県南陽市宮内3476-1
http://kumano-taisha.or.jp/
[山上事務所]
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TEL:0238-47-7777 
FAX:0238-47-3303
E-mail:mail@kumano-taisha.or.jp
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※結婚式・観光等のお問い合わせ
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